子供の歯の生え変わりを目安に考える矯正治療
子供の歯の矯正は生え変わりによって治療内容が変わります。また歯並びの状態でも開始するべきタイミングは変わってくるので、生え変わりを意識することは大切です。
子供の歯の生え変わりを目安に考える矯正治療
子供の矯正治療を始めるタイミングは、歯の生え変わりと深く関係しています。生え変わる時期と行う治療の特徴を知れば、治療を始めるべき時期も判断しやすくなるでしょう。子供によって治療を開始するべき時期は変わりますが、生え変わりや治療を受けるべき歯並びの種類を把握して、最適な治療を行いましょう。
子供の歯の生え変わりの時期と矯正のタイミング
子供の歯が生え変わるタイミングを知れば、矯正に最適なタイミングを判断することができます。
6~9才:第一期治療期
6才頃から永久歯が生え始め、9才から12才頃にかけて生え変わりはピークを迎えます。
乳歯が残っている時期から始める治療は「第一期治療」と呼ばれ、生え変わりのためのスペースを作ったり、あごのバランスを取ったりして、綺麗に生え変わるように調整を行う予防治療がメインです。
うまく生え変われば、第一期治療だけで終わる可能性もあります。
12~14才頃:第二期治療期
12才頃に親知らずの手前にある「12歳臼歯」と呼ばれる奥歯が生えると生え変わりは一段落します。
永久歯が生え揃ってから行う矯正治療は、大人と同じ内容の「第二期治療」です。
第一期治療とは違い、実際に生えた歯を動かして整える治療を行います。
治療が必要な歯並びの種類
子供の歯並びで治療が必要なものは、次の3つが代表的です。
・歯並びが悪くデコボコしている
・上の歯が前に出すぎている
・下の歯が前歯よりも前に出ている
子供の歯並びが悪くデコボコしている場合は、あごや歯のバランスが崩れていることが原因なので、早めに相談をしたほうが良いでしょう。
前歯が出すぎていること、下の歯が出ていることは、上下のあごの成長バランスが悪いことが原因となっている可能性もあります。
早めに治療を開始すれば、成長バランスを整えることも可能です。
歯の生え変わり時期に行う矯正治療のポイント
生え変わりの時期に矯正治療を始めるときに知っておきたいポイントについて解説します。
受け口の場合は早めの治療を
下の歯が前に出すぎて受け口になっている場合は、早めに治療を開始することをおすすめします。
上あごは下あごよりも早く成長のピークを迎えるので、上あごの成長が弱くて受け口になっているなら、上あごの成長が盛んな時期から治療を開始したほうが効果的だからです。
目安としては、6~8才頃から始めると良いでしょう。
前歯が出すぎている場合は遅めに治療開始
前歯が出すぎている場合の矯正治療は、9~12才頃から治療を始めると良いです。
前の項目でご説明したように、下あごの成長は上のあごよりも遅れてやってきます。
下のあごの成長が弱くて歯が出ている場合は、遅めに治療を開始したほうが効果的です。
ただし、あごの成長が問題ではなく、歯の傾きが原因となっている場合もあるので、早めに歯科医師に診てもらうと安心できます。
経過観察中の通院は欠かさずに
第一期治療から始めた場合、第二期治療まで生え変わりの経過観察を行う期間があります。
3~6ヶ月に1回くらいの通院頻度となりますが、通院を欠かさないようにしましょう。
第二期治療が必要かどうかを判断するためにも、忘れずに通院するようにしてください。
子供の歯の矯正治療は生え変わりを意識して
子供の歯の矯正治療を行うときには、生え変わりを意識することが大切です。
乳歯が残っている6~9才に行うのは、永久歯の生え方を調整する第一期治療、12才頃から始める治療は永久歯を動かして整えていく第二期治療。
時期によって治療の内容や特徴は違いますし、治療したい歯並びの種類によっても治療効果が現れやすい時期は変わってきます。
まずは早めに歯科医院を受診して、矯正治療のための適切なタイミングを知るようにしましょう。