子供の矯正中に起こる歯ぎしりの原因・影響と治療方法
2020.02.13コラム
子供の歯ぎしりはストレスや噛み合わせが関係しており、歯根に強い力がかかるため顎関節症の原因になることも。噛み合わせを治療し、ストレスケアも並行して行っていくことが大切です。
大人になってからも続くことがある歯ぎしりは、子供のうちに矯正治療を施すことで改善が期待できる可能性があります。
今回は子供の歯ぎしりの原因と、歯ぎしりによる悪影響や引き起こされるトラブルについて詳しく紹介します。
子供の歯ぎしりの原因とは
子供の歯ぎしりの原因について見ていきましょう。
噛み合わせの問題
歯の生え方やアゴの形・広さなど、何らかの理由で不揃いになった噛み合わせを自分で修復しようとして、歯をすり減らしたり沈めたりするために歯ぎしりを起こすと考えられています。
乳歯から永久歯へと生え変わる混合歯列期には、特にこの噛み合わせが原因となるケースが多いですが、正しい噛み合わせに修正することで落ち着いてくる可能性があります。
ストレスからくる食いしばり
夜間帯に歯ぎしりをするケースでは、大人と同様にストレスが関わっている可能性も。
精神的なストレスや夢見が悪い、あるいは寝相や枕の高さなどさまざまな問題で睡眠時に歯ぎしりが出てしまう場合があります。
子供の歯ぎしりによる悪影響やトラブルとは
歯ぎしりは長期化しないものであれば基本的に気にする必要はありませんが、なかには治療が必要になるケースもあります。どのような影響が考えられるのかみていきましょう。
歯の摩耗・ぐらつき
歯ぎしりをし続けると、歯の表面がすり減り上からかかる力が歯根にまで及びます。歯の摩耗により噛み合わせが変わったり、歯のぐらつきを生じたりする可能性も。
アゴの筋肉への影響
歯ぎしりをしている間はアゴ周りの筋肉が緊張するため、顎関節にも負担がかかります。ひどくなると顎関節症の原因にもなるため、早期の対処が重要になります。
発音
歯ぎしりをすると噛み合わせに異常を着たし、滑舌にも影響します。歯のアンバランスさがネックになり発音が不明瞭になるおそれがあります。
消化不良
歯ぎしりによって噛み合わせが悪くなると、噛む力やしっかりと噛めるかどうかといった咀嚼効率にも影響します。
ものをしっかりと刻んですりつぶせないまま飲み込むと、胃腸に負担をかけ消化不良の原因となります。
矯正歯科医院での治療方法
子供の歯ぎしりや噛み合わせを正しく治療する方法についてチェックしていきましょう。
マウスピース矯正治療
マウスピース型矯正装置(インビザライン)とは、透明な装置を歯にはめ込んで歯を揃えていく方法です。装着が目立たず、取り外しもきくため虫歯のリスクを抑えます。
裏側矯正装置
ブラケットと呼ばれる装置を歯の裏側に装着し、ワイヤーで力をかけながら歯を並べていく治療方法です。外側に装置が出ないため、目につきにくいことが最大のメリットです。
ワイヤー矯正治療
ブラケットを歯の表面に装着し、アーチ型のワイヤーを組み込んで歯を移動させる方法です。ブラケットにねじれや傾きが組み込まれているので扱いやすく、スムーズな矯正治療に役立ちます。
ストレスケアと口の中の診断で歯ぎしりを予防
子供の歯ぎしりを予防するには、普段からしっかりとものを噛んで歯を整えていくこと、そしてストレスを溜めないようにリラックスできる環境を作ることが大切です。
それでも歯ぎしりが続いてしまったときは矯正治療を専門とするクリニックを受診し、噛み合わせや歯・アゴの状態を調べながら治療計画を考えていくことをおすすめします。