子供の歯の矯正治療はいつから行うのが正解?
2019.12.16コラム
子供の歯の矯正治療をいつから始めるかは、子供の成長具合によって変わります。適切なタイミングを知るために、子供の歯の矯正治療について知識を持っておきましょう。
子供の歯の矯正治療はいつから行うのが正解?
いつから子供の歯の矯正治療を行うかは、体の成長にあわせて適切なタイミングを判断することが最も大切です。早く始めれば治療はスムーズですが、永久歯の生え方によっては大人になってから調整が必要になることもあります。いつから始めるべきなのか、さまざまな視点からご説明します。
子供の歯の矯正治療はいつから行う?
いつから矯正を始めるかは、一般的にはあごの骨が成長する6~14才頃に治療するのが良いと言われています。
ですが子供の成長には個人差があるので、いつからが良いのか見極めることが大切です。
子供の頃の体は反応が早いため、早く治療を始めるほど歯を動かすことは簡単ですが、「12歳臼歯」が生える前に治療を始めると、大人になってから調整が必要になる場合も。
ただし噛み合わせで食べ物がうまく噛めなかったり、受け口だったり、あごがずれていたりする場合は早めに治療を行うべきです。
年齢別の治療法やかかる費用の違い
子供の年齢による治療法の違いと、それぞれの費用について解説します。
第一期治療(6~9才頃)
第一期治療は乳歯が残っているときに行う治療のことです。
あごの骨の異常を治したり、歯を部分的に矯正したり、永久歯が生えてきやすいように調製したりします。
費用の目安は35~45万円です。
第二期治療(12~14才頃)
第二期治療は永久歯に生え変わってからの治療のことで、大人の矯正治療と同じ内容となります。
歯に装置をつけて、装置の力で歯を動かしていきます。
第一期治療で永久歯が綺麗に生えた場合は、第二期治療は行いません。
費用は使う装置によって変わりますが、表側に装置をつける場合、40~60万円程度が相場です。
子供の歯の矯正治療の進め方
子供の歯の矯正治療の流れについて、ポイントを解説しながらご紹介します。
STEP1:初診・検査
初診で行うのは、矯正治療についての説明と口周りの検査です。
レントゲン撮影、写真撮影、歯型取り、噛み合わせの確認、診察によって検査をします。
STEP2:診断・説明
検査の内容にしたがって歯並びと噛み合わせの診断をして、治療方法や使う装置などの説明をします。
必要となる治療期間や治療費についての説明も行うので、今後の予定や予算のことも含めて考えましょう。
STEP3:矯正治療
実際に矯正治療を行っていく段階です。
装置を使って歯を動かしたり、あごの調整をしたりします。
虫歯がある場合や歯を抜かなければならない場合は、必要な治療を行うこともあります。
治療中も丁寧に歯磨きを行って、虫歯にならないように気をつけてください。
STEP4:保定
正しい位置に動かした歯を固定するために、「保定装置」をつけます。
保定をしっかりと行わないとまた元に戻ってしまうこともあるので、通院を忘れないようにしましょう。
通院の頻度は3~6ヶ月に1回程度です。
STEP5:永久歯の観察
永久歯の生え方を観察する期間です。
永久歯が綺麗に生えてきたら第二期治療は行わず治療は終了となりますが、必要であれば第二期治療に進みます。
いつから歯の矯正をするかは子供の成長次第
いつから治療を始めるかは、子供の成長に合わせて適切に行うというのが正解です。
噛み合わせやあごの骨に異常があればすぐに治療をするべきですが、成長が一段落するまで様子を見るというのも選択肢のひとつ。
治療は第一期と第二期に分けて行いますが、早めに治療を始めた場合、第一期治療だけで完了する可能性もあります。
しかし第二期治療が必要になることもありますし、大人になってからさらに調整が必要になることもあるでしょう。
子供の成長にあわせて、いつからが良いのか適切に判断することが大切です。